日本農村医学会雑誌
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研究報告
集中治療室における侵襲性カンジダ感染症チェックリストを用いた抗真菌薬の使用実態調査
有満 征伸佐々 英也内山 耕作鈴川 誠大榮 薫野村 賢一野田 直樹
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キーワード: 抗真菌薬, ICU, ACTIONs BUNDLE
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2016 年 64 巻 5 号 p. 853-859

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抄録

 救命・集中治療領域では, 深在性真菌症のリスク因子を複数有している患者が多い。深在性真菌症はほとんどがカンジダ属に起因し, 予後は極めて不良となる。今回, 侵襲性カンジダ感染症の診断・治療の具体的な方法が箇条書きに明記された「ACTIONsBUNDLE」を用いて, 集中治療室 (Intensive Care Unit: 以下, ICU) での抗真菌薬の使用実態を調査した。2013年4月から2014年3月までに, 抗真菌薬が経静脈的に投与されたICU入室患者を対象とし, 診療録より後方視的に調査した。対象患者は11例, 抗真菌薬の内訳はミカファンギン5例, ホスフルコナゾール5例, フルコナゾール1例, 原因真菌はC. albicans5例, C. tropicalis1例, C. glabrata1例であった。江南厚生病院ICUにおける「ACTIONsBUNDLE」の遵守率は71.4±15.9%で, 抗真菌薬投与前の血液培養2セット採取率, 適切な投与量での実施率はともに36% (4/11) で最も低かった。投与量に関しては過量18% (2/11), 適切36% (4/11), 不足45% (5/11) であった。ICU担当薬剤師として, チェックリストを有効活用し, 予後が極めて不良である侵襲性カンジダ感染症の治療へ早期に関与していく必要がある。

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© 2016 一般社団法人 日本農村医学会
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