日本農村医学会雑誌
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研究報告
健康診断と食習慣検査を組み合わせた分析とそれを活かした事後指導への展望
山野 佳子千坂 こずえ天野 早紀酒井 奈々子澤田 真妃野依 美穂松下 汐里渋谷 明山田 晴生
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2017 年 65 巻 5 号 p. 976-983

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抄録

 近年,保健指導の場では一定の成果が上がっており1),より質の高い保健指導実施のためのしくみをいかに構築できるかが課題となっている2)。保健指導機関はBMI や血圧などの検査値のみならず生活習慣などを分析し,保健指導の質の向上に努めることが大切で ある3)
 本研究は,健康診断と同時に食習慣検査を行なう事により,個人の食習慣把握と集団の特徴や重点課題などの指導要点を指導者間で共有し,事後指導会で活かすことを目的として実施した。
 研究対象集団は60~70代が中心で,健康診断では肥満と脂質異常判定者が多かった。食習慣検査では男女とも主菜摂取量が多かったが,特に男性には主菜と菓子摂取量が多かった。また主菜と菓子摂取の過剰者には肥満が多く,飽和脂肪酸エネルギー比率が高かったため,優先的に指導をした方が良いことが分かった。また,主菜や菓子が適量でも他の料理や嗜好品が適量ではなく,たんぱく質エネルギー比率低下の危険性もあることから,分析結果に頼らず個人的な生活を見ていく必要も感じた。今回の特徴がこの集団に特異的なものかを検証するため,他集団や他地域で同様の取り組みをする必要性を感じている。

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© 2017 一般社団法人 日本農村医学会
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