2017 年 66 巻 1 号 p. 86-90
症例は38歳女性。来院1 か月前に咳,夜間の寝汗を自覚。その後,両眼瞼浮腫を認めたため当院に受診。胸部CT では前縦隔~右上中葉にかけて10cm 大の腫瘤および両肺野の多発結節影を指摘。気管支鏡検査では気管膜様部にポリープ様結節があり,右B 3 入口部が腫瘤により閉塞。生検で縦隔原発大細胞型B 細胞性リンパ腫と判明した。血液内科で化学療法を施行。縦隔に腫瘍が残存しており放射線を照射したが,治療開始8 か月後に右小脳再発が判明。初診から17か月後に末梢血幹細胞移植を施行した。