日本農村医学会雑誌
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活動記録
ICU多職種カンファレンス実施による効果の検討
─より効果的なリハにつながった3事例─
近藤 雅大中村 友美仲田 樹梨奈恩田 唯
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2025 年 74 巻 4 号 p. 409-414

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抄録
 当院では2019年から医師,看護師,理学療法士と共にICU入室患者全例にリハビリテーションカンファレンス(以下:リハCF)を実施している。当初はリハビリテーション(以下:リハ)の内容のみ検討していたが,リハを進めるにあたり医療機器管理や薬剤管理,栄養管理についても検討が必要なため,臨床工学技士(以下:CE),薬剤師,管理栄養士を含め多職種によるカンファレンス(以下:CF)を実施することとした。本報告では,ICU患者3事例の多職種CFを実施した効果について検討した。2019年7月~2023年3月にICU入室患者を対象にリハCF参加職種,リハ開始時期,その後の患者の変化からリハCFの効果を質的に調査した。リハCFは1,155件,ICU入室患者全例に実施できた。2018年まではリハの開始時期は曖昧だったが,リハCF開始後は,リハが実施できる全身状態であれば,全例翌日に実施できた。CEの参加で,人工呼吸器装着中の散歩の実現,リハ中に人工呼吸器の回路を延長することで事故抜管の予防ができた。薬剤師の参加で,睡眠薬の投与時間について検討ができ,夜間の睡眠確保,日中の覚醒に繋がり,リハに主体的に取り組めるようになった。管理栄養士が参加したことで,経腸栄養剤の種類や投与時間の変更ができ,栄養剤の逆流量が減少,呼吸リハの実施に繋がり,結果的に早期の人工呼吸器離脱に繋がった可能性がある。多職種でリハCFを実施することで,多角的に患者を捉える事ができ,安全で効果的に遅延することなくリハを実施することができた。
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