日本農村医学会雑誌
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所謂「標準体重」批判 (成人について)
産後の肥満指導の経験から
仲山 良二
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1980 年 29 巻 4 号 p. 654-659

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抄録

三歳児検診の機会および3~4か月児に対する股脱検診の機会に, 産後に遺残する母体肥満の早期復元を指導する中で, 標準体重を個人に適用し難いことを経験し, しだいに体重歴を最重視する診断要綱が形成されてきた。これによって診断した肥満度と, 標準体重によって機械的に決定した肥満度とを比較するに, 合致するもの僅かに56%で, 他の40%は多少とも異った取扱いとなり, 4%は完全に正反対の指示を出す結果となることを知った。これによって標準体重を個人に適用することは誤用であると断じた。集団の体重資料から, 肥満対策の要否を判定する必要ある時, これを計測する物さしとしての標準体重は不可欠である。これには国民栄養調査成績を活用してよいわけであるが, 当今, 全国民的肥満傾向にあると思われるので, 関係者が協議して統一的理想体重表を作成されることを待望する。

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