日本農村医学会雑誌
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農村における高齢者の施設・在宅ケアに関する研究
磯村 孝二松島 松翠杉村 巌伊藤 政志渡辺 廉田谷 利光山根 洋右小山 和作
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1992 年 40 巻 6 号 p. 1123-1131

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抄録

全国6地域において, 在宅健康老人, 障害老人と介護者の実態と在宅・施設活動について調査した. 在宅健康老人は男性より女性が多いが, ADLは男性が良好であった. 障害老人は健康老人に比べて, 貧血, 低蛋白血症, 低コレステロール, 耐糖能低下が多く認められた. もっとも多い障害原因は脳卒中である. 近年, 脳出血は減少し急性期死亡率も明らかに低下してきているが, 高令者の脳梗塞は増加傾向にある. 障害老人の介護面では介護者も高令化しており, 核家族化とあいまって家庭内介護力は限界にきている. 介護者は介護の援助と病状変化に対する対応を強く望んでおり, 24時間体制の住宅ケア活動が今後重要である. 施設ケアとしての老人保健施設は, 入所老人の病状変化への対応の面から病院併設が望ましく, 病院における医療, 在宅ケア活動との連携, さらに地域における診療所, 市町村自活体や農協などの民間団体, 住民組織との協力が必要である.

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