抄録
鷹栖町高齢者についてPGCモラール・スケールを調査したが, モラール得点は性差は認められないが, 男性に比べ若干の設問において有意な差がある。そのうち夫婦間の問題・家族構成による影響などがあるが, 特に, 健康群と高血圧・心疾患で通院治療をうけている治療群で比較すると, 女性の治療群において男性治療群に比し得点が有意に低下し, また, 老研式活動能力指標についても同様な傾向がみられた。さらに同一人での両得点は, 男女とも有意な相関関係を認めた。
したがって, 高齢者の生活の質を視野にいれ, モラール得点を高めるには, 日常の活動能力を高める支援をすることが大切である。