精神的健康を増進し老年期うつ病を予防するために千葉県A町の中高年住民を対象に健康習慣とうつ状態の関連を検討した。
分析では単変量解析に加えて他の健康習慣および交絡因子 (性, 年齢) の影響を取り除いて各習慣とうつ状態との関連の強さを比較検討するため多変量解析も行なった。
単変量解析による結果, オッズ比が1よりも有意に大きい習慣は睡眠時間の不足 (6時間以下), 朝食を摂らないこと, 栄養の偏りであった。
性別に分析した結果, 男でオッズ比が1よりも有意に大きい習慣は栄養の偏り, 睡眠時間の不足, 朝食を摂らないことであった。一方, 女でオッズ比が1よりも有意に大きい習慣は睡眠時間の不足, 栄養の偏りであった。
多変量解析による結果, 相対危険が1よりも有意に大きい習慣は睡眠時間の不足, 栄養の偏りであった。
性別に分析した結果, 男で相対危険が1よりも有意に大きい習慣は栄養の偏りであった。一方, 女で相対危険が1よりも有意に大きい習慣は睡眠時間の不足, 栄養の偏りであった。