肥満児の有効な予防対策を樹立するために学童肥満の発現時期を北海道の農村地帯の保育園児を対象として, 肥満児頻度を算出して縦断的に検討した。
農村男児は都市に比べていずれの年齢でも肥満児頻度が高かったが, 有意差はなかった。またその頻度は4歳で急速に増加した。
女児でもその傾向はほぼ同様であったが, 都市の女児はやせがやや目立った。6歳時に肥満度20以上の両群男児についてその肥満度を縦断的にみると, 3歳, 4歳から肥満児が急速に増加した。このことから, 3歳児から肥満の一般教育, 個々にきめ細かな食事運動などの生活指導を開始する必要がある。