1998 年 47 巻 1 号 p. 23-29
佐久地域において継続されている心筋梗塞発症登録状況の推移とCircadian Variationについて検討した。309例のCircadian Variationから午前と夕刻の二峰性パターン (午前く夕刻) を有するCircadian Rhythmが認められ, 比較的若年 (69歳以下) 発症の男性が最も鋭いピークを示したことから心筋梗塞発症と職業従事との関係が示唆された。男性例は農業従事の有無でもパターンが異なり, 農作業が心筋梗塞発症に与える影響についての検討が必要と考えられた。急性期死亡例の検討では発症時間帯による死亡率の差は認められないものの心原性ショックによる死亡が夜間帯発症例に多く認められ, これらの症例に対する循環管理が課題と考えられる。