日本農村医学会雑誌
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農協生命共済における疾患別死亡率の分析結果について
三好 久視清水 久井上 喜美雄川口 義明
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2001 年 50 巻 4 号 p. 555-564

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抄録

農協の生命共済は昭和27年発足以来49年の歴史を持っている。設立後急速に事業は伸張し, 平成11年度末の保有契約高は養老生命1,335万件, 終身424万件, 一件あたりの平均死亡保障額は, それぞれ1,200万円, 2,100万円となり, 特に終身共済において高額な保障を行っている。
我々は今回農協生命共済統計を用いて昭和55年以降の20年間を観察期間として死因別死亡率について分析を行った。脳卒中, 事故死亡等が国民の努力の結果もあって大きく改善されつつあるのに反し, 悪性新生物死亡率は年々増加の傾向にある。ただし胃ガンは近年死亡率を実質的に下げつつあるのに対しその他のガン, 特に肺ガン, 肝ガンの死亡率は急速に上昇している。
このような状況のもとに, 地方別に16県を選び上記3種のガンについて, 時系列的データの分析を行った。

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