日本農村医学会雑誌
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滋賀県地方における寄生虫の感染状況
鈴木 了司小財 勲
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1960 年 9 巻 2 号 p. 116-119

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抄録

滋賀県地方, 特に琵琶湖周辺地区14か所の住民の寄生虫感染状況と, 蛔虫と鞭虫を対象とした県内の小中学生の感染状況をそれぞれ調査した。その結果, 次のような成績を得た。1) 肝吸虫と横川吸虫が分布し, 一般に琵琶湖東岸の住民に高い感染率を示した。2) この地方で最も濃厚に分布しているのは鞭虫で, 半数ないしそれ以上が感染していることがわかった。3) 蛔虫と鞭虫は, 湖畔地区より湖畔より離れた地区において感染率が高い。稿を終えるにあたり, 終始御懇篤な御指導, 御校閲を賜わった国立予防衛生研究所寄生虫部長小宮義孝博士に厚く御礼申し上げる。この調査にあたり, 滋賀県衛生部および各保健所より, 種々な御援助をいただいた。ここに山本衛生課長はじめ, 各関係者に深甚なる謝意を表する。

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