24 巻 (1987) 3 号 p. 153-162
健康成人男女計80名および多発性筋炎,末梢神経障害,片麻痺患者を対象に直接的筋線維伝導検査を行い,正常人の筋線維伝導性に影響を与える因子の検討,各種疾患における筋線維伝導性の変化について研究した.正常人の筋線維伝導性と年齢の関係では,年齢増加に伴い振幅が低下した.性差については,男性は女性に比べ筋線維伝導速度が速く,振幅も大きかった.利手と非利手では筋線維伝導性に差を認めなかった.多発性筋炎では,振幅が低下し,持続時間が延長した.末梢神経障害では,伝導速度および振幅が低下し,持続時間が延長した.片麻痺では,伝導速度および振幅が軽度低下した.直接的筋線維伝導検査は,神経筋疾患の診断,評価に有用と思われる.