リハビリテーション医学
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神経・筋のTrophic interaction
後根切離による影響
立野 勝彦灰田 信英染矢 富士子
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1987 年 24 巻 3 号 p. 178-179

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抄録

脱神経筋では,筋の位置にかかわらず萎縮は生じるが,正常神経筋では伸展位により,筋の肥大が認められた.これは伸展位に伴う筋紡錘の活動により脊髄反射が亢進するため,筋の活動性が増していると推定される.この確認のため,まず差し当たってラットのヒラメ筋を支配する後根切離を行い,その影響を組織化学的に検索した.筋タイプは後根切離によって変化を認めないが,筋線維の横断面積ではL4/5のtype Iみに萎縮を認めた他は変化が認められず,筋紡錘からの入力の断絶は筋の性質を変換させないことが判明した.更に引続き筋の位置による影響を詳細に調べる必要があると思われる.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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