リハビリテーション医学
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正常人および脳梗塞患者における大脳誘発電位後期陽性成分(P300)と臨床的痴呆検査
矢守 茂大澤 美貴雄
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キーワード: 痴呆
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1988 年 25 巻 3 号 p. 159-161

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抄録

リハビリテーションにおいて阻害因子となる痴呆を,神経生理検査により評価する目的で,健康成人32名と脳梗塞患者10名とを対象にして,P300と長谷川式簡易知的機能評価スケール(以下長谷川式)とを行った.
健康成人において中心中央部CzのP300潜時は加齢により有意に延長した.また長谷川式で準痴呆患者におけるP300潜時は,健康成人に比べて有意に延長した.準正常の患者においてもP300潜時は有意に延長しているものがあった.リハビリテーションにおいて阻害因子となる痴呆を,P300を用いて客観的に評価可能と考える.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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