29 巻 (1992) 3 号 p. 223-230
筋力が正常に回復したギランバレー症候群6名において,F波を中心とした筋電図異常を検討した.左右どちらか一側の正中,尺骨,腓骨,脛骨4神経(計24神経)を用い,M波伝導速度,F波最小潜時,最大潜時,波形持続時間を測定した.4神経すべての測定値が正常範囲の者は1名にとどまり,他の5名20神経中16神経になんらかのF波異常がみられた.これら異常と自覚症状とに明らかな相関はなく,その後の追跡調査で正常化を確認し得たパラメーターも少なからず存在した.以上より,臨床所見上筋力が回復しても運動神経の機能障害はまだ回復途上であり,慢性期においても経時的な筋電図検査が重要である可能性が示唆された.