リハビリテーション医学
Online ISSN : 1880-778X
Print ISSN : 0034-351X
ISSN-L : 0034-351X
廃用性筋萎縮に対する等尺性運動の効果と加齢の影響
山内 秀樹米本 恭三
著者情報
キーワード: 加齢, 筋萎縮, 等尺性運動
ジャーナル フリー

1997 年 34 巻 1 号 p. 46-51

詳細
抄録

若年(4ヵ月齢),老齢(20ヵ月齢)ラットに後肢懸垂を実施し,骨格筋の萎縮に対する活動制限期間中の等尺性運動の影響を収縮張力の変化から検討した.ヒラメ筋の湿重量,最大張力は若年,老齢期ともに後肢懸垂により著しく低下し,その低下率に加齢の影響はみられなかった.後肢懸垂に伴う最大張力の低下に対する等尺性運動の軽減効果は老齢期に比べ,若年期で高い結果であった.以上の結果は,活動低下に伴う筋の廃用性萎縮に対する運動効果は加齢に影響されることを示唆する.活動制限期間中の運動効果は老齢期においても認められることから,筋萎縮進行の防止策としての筋運動の有用性が示された.

著者関連情報
© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top