35 巻 (1998) 6 号 p. 419-426
脳卒中痙性片麻痺患者11名の立位下肢長潜時反射(LLR)を測定した.足関節を毎秒20度で0度から8度まで背屈させ,前脛骨筋表面筋電図を記録した.刺激は両側,患側,健側の3通りとし各々5試行を平均加算後,潜時と振幅を測定し,Stroke Impairment Assessment Setの得点と比較した.両側刺激患側導出LLR潜時は下肢運動麻痺および感覚項目合計との関係が強かった(r=-0.76,r=-0.91).運動麻痺または感覚障害の強い患者では一側刺激患側導出LLRを誘発できず,患側刺激健側導出LLRが大きく延長した(r=-0.74,r=-0.60).感覚障害の有無により健側刺激健側導出LLR潜時にも有意差を認め,LLRには通常の求心路と遠心路以外の関与も考えられた.