リハビリテーション医学
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同心円型能動電極の電気生理学的検査への応用
有田 元英才藤 栄一富田 豊高橋 修千野 直一
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2001 年 38 巻 1 号 p. 38-41

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抄録

計装アンプを内蔵した同心円型能動電極を塩化銀皿電極と比較し,臨床応用の可能性を検討した.橈側手根屈筋,尺側手根屈筋に設置した両電極から,複合筋活動電位ならびに表面筋電図を記録した.その結果,能動電極では皿電極に比して振幅が有意に低下していたが,潜時・位相は一致し,再現性も良好であった.また皿電極では隣接する筋由来の電位の混入を認めたが,能動電極でほとんど無視できた.同心円型能動電極は,皮膚の前処置が不要で非侵襲的であり,直下の筋活動のみを検出する電気的特性を持つため,主動筋拮抗筋の筋活動を正確に検出する際に,有用な電気生理学的1手法になると考えられた.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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