2016 年 53 巻 7 号 p. 534-539
2007年10月,当院に長野県初の筋ジストロフィー病棟(指定療養介護事業所)を立ち上げてから9年の歳月が経過した.文字通りゼロからのスタートであったが,多職種連携による呼吸ケア・リハビリテーション(以下,リハ)体制の構築に努め,現在は2病棟60床を稼働するに至った.今回はこれまでの当院における経験を基に,①呼吸リハ体制づくりのポイント,②呼吸リハの実際と課題,③一般のリハ医として留意すべき点の3点を中心に,神経筋疾患に対する呼吸リハの実際を述べる.