2017 年 54 巻 4 号 p. 289-292
近年,がん患者の治療と仕事の両立支援に向けた政策の動きが活発化している.医療従事者は仕事の場である会社のことを想像しにくいが,今後主治医が就業上の配慮に対する意見を会社から求められることも増えていくと想定される.リハビリテーションに携わる医療従事者は,一定の時間を患者と過ごし,密にコミュニケーションをとることができるため,主治医や患者から就労に関する相談や意見を求められる機会もあると考えられる.本稿では,医療機関においてリハビリテーションを担当する医療従事者が,日常診療の中で実践できる患者への就労支援のポイントを示す.