The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『運動失調とリハビリテーション医学』
神経メカニズムから捉える失調症状
望月 仁志宇川 義一
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2019 年 56 巻 2 号 p. 88-93

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抄録

運動失調とは,運動麻痺はないもしくは軽症で,動作や姿勢保持などの協調運動の障害である.末梢感覚器(関節位置覚,視覚,平衡覚)から中枢神経系への求心路,その情報を処理する小脳・大脳基底核,そして小脳などからの情報を受けて制御情報を送る大脳運動野から末梢・筋までの遠心路のどのレベルでも,運動制御はされていることになる.これらのどの部分に障害が生じても,臨床的な運動失調は生じる.今回は,臨床的に重要な小脳失調,感覚失調,前庭性失調について,それぞれの臨床的特徴とその機序について概説した.

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© 2019 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
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