2023 年 60 巻 8 号 p. 665-672
尿失禁はQOLのみならず,人間の尊厳にもかかわる問題である.多職種連携で行う排尿自立支援の普及とともに,尿失禁を含む排尿障害を有する患者に対して,泌尿器科治療とリハビリテーション医療の連携は重要なものとなっている.泌尿器科で行う生活指導,薬物療法だけでは改善しないこともあり,トイレまでの移動,トイレ移乗,トイレ内での着脱衣などができるようにリハビリテーション治療を行う必要があることも多い.さらに,骨盤底リハビリテーションの1つである骨盤底筋トレーニング(PFMT)は,腹圧性尿失禁だけでなく過活動膀胱症状にも有効であり,現在までに多くのエビデンスが蓄積されており,それらを本稿で紹介する.