2025 年 62 巻 12 号 p. 1177-1184
多発性硬化症(MS),視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD),MOG抗体関連疾患(MOGAD)は,いずれも中枢神経系の炎症性脱髄疾患であり,脳,視神経,脊髄などの病変により多彩な症状を呈し,日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)を低下させる.近年は疾患修飾薬や生物学的製剤の登場により再発率や重症度は大きく改善しているが,運動障害,視覚障害,認知機能障害,疲労,抑うつなどが残存し,長期的リハビリテーション治療が必要な例もある.本稿では,最初に,これら疾患の疫学・臨床症状・検査・最近の薬物治療について解説し,急性増悪期から維持期にわたるリハビリテーション治療について,最新のシステマティックレビュー・メタ解析にも触れ,概説する.