日本胸部疾患学会雑誌
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癌性胸膜炎における可溶型インターロイキン2レセプターとイレターロイキレ2レセプター陽性細胞
神代 尚芳森脇 優司伊藤 正己錦 正樹白阪 琢磨國府 達郎
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1990 年 28 巻 1 号 p. 100-104

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抄録

未治療癌性胸膜炎患者20例を対象にサンドイッチ酵素抗体法を用いて, 胸水及び血清中の可溶型IL-2レセプターを, そして, 同時に胸水及び末梢血中のIL-2レセプター陽性細胞をフローサイトメトリ-法で測定した. その結果, 胸水可溶型IL-2レセプターは血清可溶型IL-2レセプターに比較して高値を (p<0.001) また対照とした漏出性胸水中に比して著しい高値を示した (p<0.001). 血清可溶型ILI-2レセプターの健常者群との比較でも有意に高値であった (p<0.001). IL-2レセプタ犬陽性細胞についても末梢血中よりも胸水中の方が有意に高かった (p<0.001). 可溶型IL-2レセプターとIL-2レセプター陽性細胞の間に相関は認めなかった. また, 癌種, 組織型で可溶型ILI-2レセプターに差は認めなかった.

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