日本胸部疾患学会雑誌
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肺内転移との鑑別を要した肺内リンパ節の検討
野守 裕明小野 容明森永 正二郎
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1990 年 28 巻 7 号 p. 1024-1027

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抄録
原発性肺癌1例と転移性肺癌1例において術前CTで原発巣あるいは転移巣以外に肺内に多発性の小腫瘤を認めた. それらの小腫瘤はいずれも3から6mmほどの大きさで, 下葉の胸膜下に存在した. 術前, 肺内転移との鑑別が困難であり, 開胸生検にて胸膜下の肺内リンパ節と診断し得た. 肺悪性腫瘍症例のCTで下葉の胸膜下に小腫瘤を認めた場合, 肺内転移の他に肺内リンパ節である可能性も考慮し, 治療方針を決定する必要があると思われる.
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