日本放射線技術学会雑誌
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アードラン, クルックスのペネトラメータによるX線管電圧測定
斎藤 一彦神田 幸助杉山 豊横田 純一青柳 泰司
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1978 年 34 巻 1 号 p. 6-11

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抄録

1968年, G.M.ArdranとH.E.Crooksは銅階段と高感度増感紙及び低感度増感紙を組み込んだペネトラメータカセッテによるX線管電圧測定法を発表した.今回, このカセッテにより求められる管電圧値を, 高域補償抵抗分圧器型のX線管波高電圧計による値と比較検討した.ペネトラメータカセッテによる管電圧値は, 銅階段を撮影したフィルムにより求めるものであり, 実効的撮影電圧といえる.すなわち, 電気的に同一波高値の管電圧を印加しても管電圧波形が異なれば, 同一銅階段の示す濃度は異なり, ペネトラメータカセッテ付属の定電圧による校正曲線より求められる管電圧値も異なる.この差は高電圧になるほどけん著となり, 100kVにおいて, 単相全波整流波形では15kVであった.従って, 各整流波形に応じた校正曲線が必要とされる.

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© 1978 公益社団法人 日本放射線技術学会
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