抄録
3種類のDXA装置(QDR-1000, DPX-LとDCS-600)を用いて, 橈骨遠位部のBMD値について機種間の校正を行い, 以下の結果を得た.1.橈骨遠位部のBMD値に対する各機種間の相関係数は, r=0.987以上と良好であった.これにより, 橈骨遠位部では, 得られた換算式を用いることによって機種間の信頼度の高い換算が可能と思われた.2.DCS-600で得られるBMD値に対して, QDR-1000では-2.63%〜+12.0%の値を示し, DPX-Lでは2%以下の誤差で近似した値が得られた.3.橈骨遠位部におけるQDR-1000とDPX-Lとの間の換算式は, 腰椎と大腿骨近位部におけるそれとは明らかに異なっていた.