2026 年 82 巻 5 号 論文ID: 26-1602
【目的】救急時の頸椎側面撮影における散乱線補正処理の有用性を検討した.【方法】水等価ファントム上に鉛ディスクまたはアルミ円板を配置し,被写体検出器間距離(エアギャップ)を変化させて撮影した.散乱線補正処理画像とグリッド使用および未使用画像の散乱線含有率,画像処理後signal-difference-to-noise ratio(SDNR), コントラストを測定し,頸椎ファントムによる一対比較法で視覚評価(コントラスト,粒状性,鮮鋭性,総合評価)を行った.【結果】散乱線補正処理画像の散乱線含有率はエアギャップの増大に伴い低下し,20 cmではグリッド使用画像より低値を示した.散乱線補正処理画像の画像処理後SDNRおよびコントラストは,エアギャップが15 cm,20 cmの場合グリッド使用画像より有意に高値となり,視覚評価でも粒状性を除き有意に高い評価であった.【結語】救急時の頸椎側面撮影における散乱線補正処理画像は,グリッド画像以上の画質を得ることができた.