日本臨床外科学会雑誌
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症例
嚢胞内出血を起こした巨大肝嚢胞の1切除例
森 俊治磯部 潔中山 隆盛白石 好新谷 恒弘嶋田 俊之
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キーワード: 肝嚢胞, 嚢胞内出血
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2007 年 68 巻 12 号 p. 3072-3076

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抄録

嚢胞内出血を伴う肝嚢胞は稀である. 症例は50歳, 女性. 腹部膨満感を主訴に来院した. 腹部超音波検査で肝内側区域に, 内部に高エコーの乳頭状隆起性病変を伴う巨大な嚢胞性腫瘤がみられた. MDCTでは腫瘤内部はlow densityで, 7mm大の壁在結節を認めた. MRIでは高信号でやや不均一であった. 血液検査では血小板減少 (10.8×104/μl), 肝機能障害およびCA19-9の高値 (107U/ml) を認めた. 肝嚢胞腺癌の診断で肝左葉切除術を行った. 嚢胞性腫瘤の最大径は12cmで, 内面は平滑で内腔は血腫で充満していた. 病理学的に悪性所見はなく, 出血を伴う肝嚢胞と診断された.

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© 2007 日本臨床外科学会
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