日本臨床外科学会雑誌
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Print ISSN : 1345-2843
症例
直腸脱を契機に発見された巨大な後腹膜原発悪性線維性組織球腫の1例
松原 毅吉村 寛志立花 光夫田中 恒夫
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68 巻 (2007) 5 号 p. 1341-1345

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抄録

悪性線維性組織球腫 (MFH) は, 軟部組織悪性腫瘍の中では頻度が高い腫瘍であるが, 後腹膜に発生するものは比較的稀である. 症例は77歳, 女性. 主訴は直腸脱. 受診時, 10cm長の直腸脱を認めた. また左側腹部に弾性硬な30cm大の巨大な腹部腫瘤を認め, 精査の結果, 後腹膜腫瘍の診断にて手術を施行した. 腫瘍は, 左側後腹膜に腎と接するように存在し, 上縁は膵下縁, 下縁は総腸骨動静脈, 内側は大動脈および下大静脈に接していたが腫瘍を周囲後腹膜より剥離しGerota筋膜を腫瘍に付ける層で剥離を行い, 左腎の合併切除は行わなかった. 腫瘍径は30×15×9.5cm, 重量2,300g, 割面は肉眼的にゼラチン様の部分と白色の硬い多結節状の部分が存在し組織学的に前者はmyxofibrosarcoma様であること, また後者はstoriform patternを示したことより本症例はMFHと診断された.

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© 2007 日本臨床外科学会
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