日本臨床外科学会雑誌
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症例
S状結腸脂肪腫に起因した成人逆行性腸重積症の1例
前山 良八谷 泰孝佐古 達彦福山 時彦平野 豊
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69 巻 (2008) 1 号 p. 100-104

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抄録

成人腸重積症は比較的稀な疾患であり,腫瘍や炎症に起因することが多い.今回われわれは,S状結腸脂肪腫による逆行性腸重積症を生じた1例を経験したので報告する.
症例は68歳,女性.腹部膨満,腹痛,下血を自覚し近医を受診し大腸内視鏡を施行したところ,S状結腸に粘膜下腫瘍を認めた.保存的治療で症状は一時軽快したが,約2週間後に便秘と腹痛を訴え当院へ紹介された.腹部CT検査で下行結腸に重積を起こしtarget sign様の拡張した結腸を認めた.その口側先端にはfat densityの腫瘤を認めた.注腸による整復を試みたが解除できず,同日緊急手術を施行した.開腹するとS状結腸の腫瘍を先進部とし下行結腸に向かって逆行性に重積していた.用手的に重積を解除し腫瘍を含むS状結腸を切除した.切除標本では,4cm大の粘膜下腫瘍を認め,その表面には不整形潰瘍を形成していた.病理組織学的には良性の脂肪腫であった.術後経過は良好で術後15日目に退院した.

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© 2008 日本臨床外科学会
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