日本臨床外科学会雑誌
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症例
会陰部に発生した血管周皮腫の1例
川嶋 八也片桐 秀元佐々木 貴浩宮島 伸宜大坪 毅人
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キーワード: 血管周皮腫, 潜在的悪性
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2008 年 69 巻 1 号 p. 208-212

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抄録

症例は44歳,女性.既往歴に特記事項なく婦人科癌検診にて子宮筋腫を指摘された.精査目的で当院婦人科で骨盤MRI検査を施行したところ,骨盤部腫瘤が認められたため当科を紹介され受診した.自覚症状はなく直腸診でRb右壁側に壁外からの圧排を認めた.身体所見および画像より会陰部軟部腫瘍と診断.腰椎麻酔下に腫瘍切除術を施行した.硬く充実性の腫瘍を周囲の組織から完全に剥離し摘出した.術後経過は良好で術後3日目に退院.術後,病理組織検査ではGrade1>2の血管周皮腫と診断された.血管周皮腫には良性,悪性があるがその鑑別は必ずしも容易ではなく,概して潜在的悪性と考えられている.今回われわれは会陰部に発生した血管周皮腫を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.

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© 2008 日本臨床外科学会
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