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日本臨床外科学会雑誌
Vol. 69 (2008) No. 6 P 1293-1302

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http://doi.org/10.3919/jjsa.69.1293

原著

KL-6はII型肺胞上皮細胞などに発現するシアロ糖蛋白抗原で,間質性肺炎患者血清中で高値となることが多い.悪性腫瘍で高値例が報告されており,乳癌の腫瘍マーカーとしての意義を考え,KL-6の値と乳癌の転移・再発の有無,部位,治療効果,他の腫瘍マーカーとの関連を検討した.202例の乳癌(無再発158例,進行・再発44例)を対象とし,電気化学発光免疫測定法で測定した.再発のマーカーとしての最適カットオフ値は290.5U/mlであり,進行・再発群は無再発群と比較し有意に高値で,感度75%,特異度79.1%,診断効率78.2%,陽性適中率50%,陰性適中率91.2%であった.再発時の上昇は他のマーカーと有意に連動した.治療効果判定因子としてKL-6は改善群で有意に低下,増悪群で上昇した.KL-6は乳癌の転移・再発の診断,治療効果の判定に有用と考えられた.

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