日本臨床外科学会雑誌
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症例
胆管との交通を認めた感染性肝嚢胞の1切除例
小原 啓青木 貴徳矢吹 英彦稲葉 聡新居 利英浅井 慶子
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2008 年 69 巻 6 号 p. 1470-1474

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抄録

胆管との交通を認めたため肝切除術を施行した感染性肝嚢胞の1例を経験した.患者は82歳,女性.平成14年7月感染性肝嚢胞に対する経皮的ドレナージ術を施行している.平成17年11月発熱,右季肋部痛を主訴に当院救急外来を受診,CT検査で多発肝嚢胞を認め,1カ所がair densityを伴い鏡面像を形成していた.感染性肝嚢胞の再発と診断し入院,同日経皮経肝的ドレナージ術を施行した.症状は軽快したが,造影検査で肝内胆管と嚢胞の交通を認めたため肝切除術を施行,病理診断は単純性嚢胞であった.術後,肝切除断端に膿瘍を形成し経皮的ドレナージを行ったが,その後は問題なく現在外来通院中である.

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