日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹部CT検査が術前診断に有用であったMeckel憩室mesodiverticular vascular bandによる絞扼性イレウスの1例
安田 香織松井 康司種村 廣巳大下 裕夫井深 奏司山田 鉄也
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70 巻 (2009) 1 号 p. 98-103

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抄録

症例は47歳,女性.近医より鎮痙薬にても改善しない突然の下腹部痛と下痢・嘔吐を主訴に,当院紹介受診となった.腹部造影CT検査にてwhirl signならびに,壁浮腫と造影効果減弱を有する盲端の管状構造物を認めたため,Meckel憩室の捻転による絞扼性イレウスを疑い,緊急手術を施行した.回腸末端より約70cm口側にMeckel憩室を認め,その頂部から発生した索状物が,回腸末端から約10cm口側の小腸間膜に癒着していた.
Meckel憩室はその索状物によって,基部にて720度捻転していた.索状物を切離し,Meckel憩室の楔状切除を施行した.術後病理組織学的検査にて,その索状物はmesodiverticular vascular bandと判明した.今回われわれは腹部CT検査が術前診断に有用であったMeckel憩室の絞扼性イレウスの1例を経験したので,若干の文献的考察も加えて報告する.

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© 2009 日本臨床外科学会
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