日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃内分泌細胞癌と腺癌の多発胃癌の1例
濵崎 景子中崎 隆行清水 香里進藤 久和佐野 功谷口 英樹高原 耕
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70 巻 (2009) 11 号 p. 3299-3304

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抄録

症例は67歳,男性.糖尿病,狭心症にて近医通院中,2007年3月に低アルブミン血症を指摘されたが改善なく,2008年6月ネフローゼ症候群精査のため当院内科へ入院となった.腹部CT検査にて胃壁の肥厚と周囲のリンパ節腫大を認めた.上部消化管内視鏡検査では前庭部前壁,体上部小彎に2型の腫瘍を認め,生検では各々,低分化腺癌または未分化癌,高~中分化型管状腺癌であった.上部消化管造影では前庭部前壁に約80mmの2型の腫瘍,体上部後壁に3型の腫瘍を認めた.多発胃癌の診断にて8月に胃全摘術,胆摘を施行.切除標本では前庭部前壁に60×55mmの2型の腫瘍,体部小彎に50×40mmの3型腫瘍を認めた.病理組織所見ではいずれの腫瘍も低分化腺癌であったが,前庭部の腫瘍は内分泌細胞への分化も疑われ,免疫染色にてchromogranin A,CD56が陽性であり内分泌細胞癌と診断した.

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© 2009 日本臨床外科学会
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