70 巻 (2009) 3 号 p. 839-843
症例は73歳,男性.腹部違和感を主訴に当院受診した.腹部USで胆嚢腫大を認め,軽症急性胆嚢炎,胆管炎の診断で入院となった.入院24時間後に重症化し,ショック状態となった.腹部CTで気腫性胆嚢炎を認め,開腹胆嚢摘出,総胆管切開,Tチューブ留置を行った.敗血症性ショック,播種性血管内凝固症候群,急性呼吸不全,急性腎不全を合併した.人工呼吸器管理,エンドトキシン吸着,持続血液濾過透析を行った.術直後のビリルビン値は16.3mg/dlと上昇したが,術後6病日は7.5mg/dlまで低下した.しかし,術後12病日には16.4mg/dlと再上昇した.胆道造影検査で,肝内胆管にびまん性狭窄像を認め,続発性硬化性胆管炎の診断で利胆剤投与を行った.全身状態は徐々に改善し,術後88病日に退院できた.本症例のように早期から続発性硬化性胆管炎を呈した例は稀である.