日本臨床外科学会雑誌
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Print ISSN : 1345-2843
症例
直腸癌穿通によるFournier's gangreneの1例
石橋 雄次伊藤 豊若林 和彦
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キーワード: Fournier's gangrene, 直腸癌
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2009 年 70 巻 6 号 p. 1772-1776

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抄録

症例は80歳,女性.仙骨,子宮,膣浸潤を伴う直腸癌に対して人工肛門造設術を施行.その後緩和治療を行っていた.3カ月後,会陰部から下腿まで皮膚の発赤,腫脹を認め当院受診した.CT検査で直腸癌と連続するように直腸右側に膿瘍を認め,右骨盤底,大殿筋,大腿前後面の筋膜内を経て下腿まで広がっていた.直腸癌穿通によるFournier's gangreneの診断で入院となった.同日切開,排膿,デブリードメントを行った.連日抗生剤投与を行うとともに洗浄,デブリードメントを行い,第19病日に創部閉鎖,皮膚欠損部に対して全層植皮術を行った.その後感染コントロールは良好で,第63病日に転院となった.Fournier's gangreneは外陰部,会陰部の壊死性筋膜炎であり,直腸癌が原因で発症した報告は過去9例のみである.若干の文献的考察を加えて報告した.

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© 2009 日本臨床外科学会
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