日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
症例
右横隔膜下膿瘍を伴った胆嚢穿孔に対し待機的に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した1例
檜垣 栄治鈴木 秀昭久世 真悟柴原 弘明高見澤 潤一
著者情報
ジャーナル フリー

70 巻 (2009) 6 号 p. 1809-1813

詳細
PDFをダウンロード (400K) 発行機関連絡先
抄録

症例は82歳,男性.腹痛にて近医を通院中に肝機能障害,炎症反応高値を指摘され当院を紹介受診となった.初診時血液検査所見で高度の炎症反応,軽度の肝胆道系酵素の上昇を認めた.腹部単純CT検査で,胆嚢の腫大および右胸水を伴う右横隔膜下膿瘍を認めた.同日横隔膜下膿瘍に対し経皮的ドレナージを施行し,抗生剤の投与を開始した.ドレナージ後12日目に膿瘍造影併施の腹部Multidetector-row CT(MDCT)検査で膿瘍腔と胆嚢の交通を認め,胆嚢穿孔による右横隔膜下膿瘍と診断した.炎症の改善を待ち,入院後19日目に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術後経過は良好で,術後13日目にドレーンを抜去し,術後17日目に退院となった.横隔膜下膿瘍を伴う胆嚢穿孔は稀であり治療方針は確立されていないが,経皮的横隔膜下膿瘍ドレナージ後に待機的に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行うことで低侵襲な治療が可能であった.

著者関連情報
© 2009 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top