日本臨床外科学会雑誌
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症例
手術を必要とした総胆管十二指腸瘻を伴う難治性十二指腸潰瘍の1例
山下 重雄高橋 直人渡部 篤史三森 教雄柏木 秀幸矢永 勝彦
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71 巻 (2010) 1 号 p. 104-108

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抄録

症例は61歳,男性.アレルギー性紫斑病,ネフローゼ症候群にて当院内科入院であった.腹痛の精査で腹腔内遊離ガスを認め,十二指腸潰瘍の穿孔と診断された.CTガイド下ドレナージを行い,プロトンポンプ阻害薬(以下PPI)投与とステロイドの減量を行った.その後再穿孔を発症したため緊急手術を施行した.開腹時穿孔部を同定できず,ドレナージ術に留めた.全身状態の改善を待ち,後壁側への穿通性難治性潰瘍と判断し2週間後に再手術を施行した.十二指腸下行脚の口側に大きな潰瘍底が存在し,同部より胆汁が流出しており,潰瘍底より術中造影を施行すると総胆管のみ描出された.総胆管十二指腸瘻の診断で選択的胃迷走神経切離術,胃半切除術,総胆管空腸吻合術を施行した.術後経過は良好で軽快退院となった.消化性潰瘍の治療はPPIをはじめとする内科的治療が中心であるが,本症例のような総胆管穿通を伴った症例では,外科的治療が必要である.

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© 2010 日本臨床外科学会
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