日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
症例
虫垂癌との鑑別が困難であった黄色肉芽腫性虫垂炎の1例
大森 一郎小橋 俊彦真次 康弘中原 英樹漆原 貴板本 敏行西阪 隆
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キーワード: 黄色肉芽腫, 虫垂炎, 虫垂癌
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72 巻 (2011) 2 号 p. 409-413

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抄録

症例は57歳,女性.2カ月前に発熱と右下腹部痛を自覚するも放置,自然軽快していた.その後,同様の症状が出現したため近医を受診,腹部CTにて急性虫垂炎と診断され,精査加療目的に当科紹介となる.CTにて盲腸より連続する5×4cm大の辺縁不整な腫瘤性病変と右水腎症を認めた.大腸内視鏡検査では虫垂入口部に15mm大の腫瘤を認め,生検で悪性所見を得られなかったが,虫垂癌を否定できず,右半結腸切除術を行った.また右尿管,右卵巣と剥離困難であったため右腎尿管と右卵巣を合併切除した.
腫瘤の割面は黄白色調で病理検査では,黄色肉芽腫性虫垂炎と診断された.黄色肉芽腫性腫瘤は胆嚢,腎臓に好発するが,虫垂に発生したとする報告例はきわめて少ない.

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