日本臨床外科学会雑誌
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Print ISSN : 1345-2843
症例
回腸腸間膜原発炎症性悪性線維性組織球腫の1例
川本 潤太枝 良夫吉岡 茂若月 一雄片岡 雅章外岡 亨
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72 巻 (2011) 3 号 p. 806-811

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抄録

悪性線維性組織球腫(MFH)は主に成人の四肢軟部組織に好発する非上皮性悪性腫瘍である.通常,腹腔内実質臓器や後腹膜を原発とすることは稀であるが,小腸間膜を原発とする炎症性MFHの切除例を経験したので報告する.症例は61歳,男性.下腹部膨満感を主訴に近医受診.採血検査で炎症反応を認め,腹部単純CT検査で下腹部骨盤内に腫瘤性病変を認めた.後腹膜腫瘍の疑いで当科紹介入院.造影3D-CT検査で回結腸動脈より栄養を受ける小腸間膜腫瘍の診断となり,回腸部分切除術を施行した.病理組織検査で回腸腸間膜原発の炎症性MFHと診断された.術後経過は良好で,術後9日目に退院した.現在外来で経過観察中であり,術後約2年が経過するが明らかな再発所見は認めていない.文献的考察を含めて症例報告する.

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© 2011 日本臨床外科学会
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