日本臨床外科学会雑誌
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症例
異なる臨床経過を呈した肉芽腫性乳腺炎の3例
大友 直樹酒井 朗子牧野 裕子上田 祐滋島尾 義也林 透
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2012 年 73 巻 11 号 p. 2758-2762

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抄録

肉芽腫性乳腺炎の3症例を報告する.症例1 23歳女性.2009年4月左乳房腫瘤に気付き近医受診,乳腺炎を疑われ抗生剤投与されるも改善せず当科紹介.針生検で肉芽腫性乳腺炎の診断.細菌は同定されずステロイド開始し軽快した.症例2 36歳女性.2011年12月右乳房の発赤,腫脹,疼痛あり当科紹介.細胞診で肉芽腫性乳腺炎の疑い.ステロイドは効果無く切開排膿と抗生剤投与で軽快.Corynebacteriumが検出された.症例3 36歳女性.2011年12月より右乳房痛および発熱.近医受診し乳腺炎の診断,抗生剤を投与されたが症状の改善なく,2012年1月当科紹介.切開ドレナージを施行した.細胞診では肉芽腫性乳腺炎が疑われ,Corynebacteriumが検出された.結節性紅斑を伴い治療に難渋した.

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