日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃全摘後に発生した小腸軸捻の3例
田中 香織山田 誠波頭 経明足立 尊仁松井 康司操 佑樹
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キーワード: 小腸軸捻, 続発性, 胃切除後
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2012 年 73 巻 4 号 p. 889-893

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抄録

胃癌に対し胃全摘,結腸後Roux-en Y再建を施行後,続発性小腸軸捻を発症した3例を経験したので報告する.症例1は35歳,男性.2年前に手術施行.突然の背部痛を主訴に受診した.腹部CTにてwhirl signと上腸間膜静脈の途絶像を認め,緊急手術を施行した.全小腸が上腸間膜動脈を軸として時計方向に360°回転していた.症例2は72歳,男性.2年前に手術施行.突然の腹痛・嘔吐を主訴に受診した.腹部CTにて全小腸の拡張とwhirl signを認め,イレウス管による保存的治療にて軽快せず,開腹術を施行した.全小腸が上腸間膜動脈を軸として時計方向に540°回転していた.症例3は66歳,男性.1年前に手術施行.突然の腹痛を主訴に受診した.腹部CTにて絞扼性イレウスと診断し,緊急手術を施行した.拡張した小腸が上腸間膜動脈を軸に時計方向に180°回転していた.3症例ともに捻転解除のみで軽快した.胃切除後の小腸軸捻の報告例について,文献的考察を加えて報告する.

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© 2012 日本臨床外科学会
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