日本臨床外科学会雑誌
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症例
小腸過形成性ポリープにより発症した小児期腸重積の1例
杉山 朋大中村 誠昌谷口 正展金井 俊平長門 優下松谷 匠
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2012 年 73 巻 4 号 p. 899-902

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抄録

症例は13歳,男児.受診2時間前からの急激な腹痛により,当院救急搬送となった.精査にて腸管虚血を伴った小腸の腸重積が疑われ,緊急手術が施行された.術中所見ではTreitz靱帯より約180cm肛側回腸より肛側に向かい小腸-小腸の腸重積を認めた.これを徒手整復したところ重積先進部に粘膜面に突出する4.0×3.5cmの腫瘤を認めた.術後病理検査にて腫瘤は過形成性ポリープと診断された.文献上小児の過形成性ポリープは非常に稀であり,本邦では筆者が検索しえた限りでは1例を除き報告がない.そのため文献的考察を加え報告する.

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© 2012 日本臨床外科学会
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