日本臨床外科学会雑誌
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症例
副鼻腔悪性黒色腫術後に孤立性横行結腸転移を認めた1例
中井 款大石 晋小林 完奈良 昌樹柴田 滋舘岡 博
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キーワード: 悪性黒色腫, 結腸転移
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2012 年 73 巻 4 号 p. 931-935

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抄録

症例は,77歳,女性.72歳時に副鼻腔原発の悪性黒色腫に対して摘出術を施行.術後化学療法を施行し経過観察となっていた.follow up CTにて胃壁の肥厚が疑われ消化管精査となり,上部消化管内視鏡検査では異常を認めないものの,下部消化管内視鏡検査にて横行結腸に1型腫瘍を認め,生検にて悪性黒色腫の診断となり副鼻腔悪性黒色腫の結腸転移と考えられた.腫瘍による腸閉塞症状を呈して来たため,横行結腸部分切除術を施行した.切除標本病理所見は,大腸癌取扱い規約に則ると,Type1,38×35×20mm,pSS,med,INFa,ly2,v1,pN0,pPM0,pDM0,pRM0であった.免疫染色はS-100±/HBM45+/melan-A±/CD117+/p53+であった。悪性黒色腫の消化管転移切除例は稀で,なかでも結腸転移の報告例は少なく,若干の文献的考察を加えて報告する.

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© 2012 日本臨床外科学会
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