日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
Ex vivoでの瘤切除・血管形成後異所自家腎移植を行った腎動脈瘤の1例
山下 慶悟多林 伸起廣瀬 友亮米田 龍生吉田 克法谷口 繁樹
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 74 巻 12 号 p. 3273-3276

詳細
抄録

腎動脈瘤に対して,ex vivoで瘤切除,内腸骨動脈グラフトを用いた腎動脈再建を行った後,自家腎移植を施行し良好な結果を得た症例を経験したので報告する.症例は51歳女性.検診時の腹部超音波検査で右腎動脈瘤を疑われ当科紹介となった.造影CTで径26mmの右腎動脈瘤を認め手術を施行した.瘤は右腎動脈一次分岐部に存在したためtailoringは困難と判断し,ex vivoでの瘤修復の方針とした.手術はまず右腎を体外に摘出し,右腎動脈瘤を切除した.次に同側内腸骨動脈を採取し,これを用いて右腎動脈再建を行い,その後,右腸骨窩に自家腎移植を施行した.術後,腎機能悪化もなく造影CT で再建動静脈に狭窄なく良好な結果を得た.

著者関連情報
© 2013 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top