2013 年 74 巻 12 号 p. 3392-3397
患者は62歳の男性で,検診目的のFDG-PETで異常集積を指摘され,その精査で施行された大腸内視鏡検査で,横行結腸に3cm大の2型様の病変を認めた.生検でmalignant mesenchymal tumorの診断であり,当科へ紹介された.入院後,リンパ節郭清を伴う腹腔鏡補助下横行結腸部分切除術を施行し,病理組織学的検査所見でgastrointestinal stromal tumor(以下,GISTと略記),malignancyと診断され,リンパ節転移も陽性であった.まれとされるリンパ節転移を認めた横行結腸GISTを経験したので考察を加え報告する.