日本臨床外科学会雑誌
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症例
単孔式腹腔鏡下手術で胆嚢摘出術と鼠径ヘルニア手術を同時施行した1例
石田 馨須藤 隆之梅邑 晃御供 真吾
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2013 年 74 巻 4 号 p. 1010-1014

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抄録

症例は92歳,男性.2011年9月心窩部痛と嘔吐を主訴に近医受診,精査加療目的で当院紹介となった.腹部超音波検査およびCT検査にて胆嚢,総胆管結石を認めた.血液検査にて黄疸を認め,内視鏡的乳頭切開術による砕石と内視鏡的逆行ドレナージを行った.また,鼠径部に用手還納可能な鶏卵大の腫瘤を認め,右外鼠径ヘルニアと診断した.減黄後,単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術と鼠径ヘルニア根治術を一期的に施行した.出血量は350ml,手術時間は246分であった.術後経過良好で12病日に退院となった.単孔式で胆嚢摘出術と鼠径ヘルニア手術を同時に施行した報告はなく,文献的考察を含め報告する.

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© 2013 日本臨床外科学会
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